やにうさぎの雑記帳~140字じゃ語れない~

某呟きSNSには入りきらない思いやなんかを書いています。

(異分野の人と)仕事をするのって、大変だ。

仕事が楽しいか楽しくないか、と問われると「どちらでもない」と返してしまう。
ただ、研究というものを仕事にしている人は「研究は楽しい」「研究を仕事にしている」「だから仕事は楽しい!」という三段論法が成り立たないと嫌なものらしい。
確かに訳のわからん未知なるものが毎日のように襲来する仕事なので、飽きることはあまりないけれども、だからといって楽しいか、と聞かれると答えに窮してしまう。
研究というものを仕事にした時点で、楽しいとか楽しくないとか、そういった「僕の感想」というものを一切合切排することにしたのだ。
今の仕事が4月からのもう1年だけ、という先が見えているせいもあるのかもしれないし、この先10年だけ、どこにいったとしても仕事というものを頑張ってみよう、と心が固まりつつあるせいなのか、はたまた元々の性格なのか。なんにせよ、仕事は仕事なので楽しいも楽しくないもない。

そんな中、僕の社会人1年目が終わろうとしてる。
最初は、有機合成ができるということで入ったものの、上手くいかず、呆れられてしまうわ、体の調子を崩してしまうわ、精神的に沈み込んで戻ってこないわ、でガタガタ、酷い有様だったけど、それでもここまでなんとかこぎ着けられただけ良しとしよう。
世の中には1年持たずに仕事を辞めていってしまう人だってたくさんいるのだ。

ここ最近は、合成自体はあまりやらずに、合成で得た知識と分析技術を元手に、異分野の人 (物理) と一緒にお仕事をする機会が増えている。いつもの実験室とは違う棟に出向いて、アレコレと打ち合わせたり、時には一緒に実験したりすることで共通の問題を解決していこうという経験は、なかなかできるものではない。

ただ、これが結構大変なのである。
最初は、実験に対するカルチャーの違いで仕事にやりづらさを感じたし、(仕事をする上では重要な) スピード感とか優先順位とか、いくら話し合ってもなかなか噛み合わない時があったりして正直投げ出したくもなった。
それでも、今では打ち合わせも上手くできるようになってきたし、実験も見るだけではなく、飛び込んで一緒にやることで、(先方からすれば) 思わぬ発見や指摘をすることもできるというのを学んだ。
「席を作っておいてあげるから、いつでもきていいし、ふらっと寄るだけでもいいからね」と言ってもらえたのも嬉しかった。受け入れてもらえたようで。

学生時代は、基礎化学だったし、共同研究というものもやったことがなかった僕にとって、別の分野の人と一緒になって仕事をするという経験はものすごく刺激的だ。

 

大変なことだらけだけど、もう少しだけ頑張ってみようかな、と思えた金曜日でした。