季節外れの北帰行~帰省7日目(最終日)~
「明日は富山へ帰らなきゃいけない」という現実と格闘しています。
現実逃避も兼ねてお昼まで寝ていました。こんな生活ができるのも今日までです。
明日は朝早く起きて空港行きのバスに乗らねばいけません。
今のうちにできそうなことをやっておきましょう。うん。
ちなみに今回から写真等には「Figure」を、表には「Table」のキャプションを加えることにしました。やっぱり、これがないと文章にしまりがないなぁ、と思ってしまう辺りは職業病なのかもしれません。
そうだ、普段履きの靴を新調しよう。
今まで普段履きにしてきた靴はリーガルのもので、もう10年ほど履いています。最初は舞台用/スーツを着ている時用だったものが、大学編入と共に普段履き兼用に格下げになり一生懸命磨いていたのですが、そこがすり減り、ボロボロの状態になってしまいました。そこで、これは実家に置いて修理に出すことにして、もっと安い靴を買うことにしました。普段履きなんだからそんなに高いものを履く必要もなかろうと。
[Figure 1. (ぶれていますが)新しい靴の皆様。これからよろしく。]
そして、このチョイス。左側は普段履きに使います。右側は山歩き等で使おうかなと。防水だから冬にも使えそうだよね。ちなみに右のブーツめいた靴は今後の趣味に「ちょっと山奥までドライブに行って、山歩きをしながら写真を撮るのが趣味です( ー`дー´)キリッ」という展開を期待して買いましたw
今まで履いていたリーガルさんはお直しに出します。10年間僕の足を守ってくれた大切な相棒ですから。国内も海外も、一緒だったのです。革靴の手入れの仕方を知ったのも数年前、それまで手荒に扱っていたせいもあってホントにボロボロです。『相棒』をこうしてみると涙が出てきます。
[Figure 2. 10年間を共にしたリーガルさん。手荒に扱ってごめんね。]
最後に何食べようかな。そうだ、果物を食べておこう。
そうですよ、秋に差し掛かった北海道で食べ物を食べない手はないですが、既にジンギスカンだのなんだのを食べている上に、食べ物に疎い生活を長々続けていた僕は「これが食べたいんじゃ!」というのがあまりないのです。
でもこれは!別格!富良野産メロン!! 程よい甘さが食後のデザートとして最高!!大正義!!(←よっぽどおいしかったらしい)
これで580円/玉ですよ!日本人よ、こ れ が 北 海 道 だ ! !
[Figure 3. 富良野産メロン。なんと1玉580円! 写真の分量でも1/6玉です。正義!!]
ということで、ふざけまくってしまいましたが、これで、僕の『季節外れの北帰行』も終わりです。明日は富山へ向けて帰ります。
気力体力ともに75%くらいにまでは回復したので、しばらくはこれをガリガリ削りつつ年末の帰省まで頑張って研究活動をしていきたいと思います。
ご愛読ありがとうございました!(別に更新しなくなるわけじゃないよ)
【北帰行シリーズ 次回予告: 2013/12/28開始予定!『ドキッ!独りだけの年末北帰行2013~2014』美味しいものもあるよ!】
季節外れの北帰行~帰省5日目~
雨が降っています。
今日は一日霧雨模様でした。どこかに出かけようかと思いましたが、それは明日にして、今日はお家でゆっくりすることに。
そろそろ「実験したい」と思えてきた。
どんなに好きなことをやっていると言っても、人間どこかでストレスは感じているものなんだというのを今回経験しました。いや、実験すること自体には抵抗はないのです。どちらかと言えば、「好きなことをやっているのだから疲れるはずがない」という僕にとっては理解しがたい大前提が僕を苦しめていたように思えます。
確かに、好きなことにのめり込んでいる時は疲れを感じないものだ、というのは理解できます。それが例え、上手くいかないことの連続だとしても、です。
それでも、今回、僕の心は悲鳴を上げてしまった。自分なりに考えてみたい。
ひとつは年度初めから続いた研究以外でのゴタゴタと、それに関わる人間不信ではないか。
どうしても理解できないことや、僕ではどうしようもないこと*1を押し付けられることの理不尽さをまざまざと味わいました。この出来事に対して僕自身はあまりにも無力でした。今までにも理不尽なことは経験してきましたが、今回は相手が悪すぎたようにも思います。何せ相手は絶対的な権力がありますからね。
一度、人間不信に陥ると、これまた厄介です。どれだけ厄介かというと、日常のコミュニケーションができなくなるのです。意思疎通が図られるべき間柄であってもそれがなされないことで、お互いの信頼関係というのはいとも簡単に壊れてしまうということも学びました。不信が不審を呼んで・・・という悪循環。今回の場合は信頼関係というより相手の僕に対する一方的な失望や落胆というのもありますが。
もうひとつは、単純なストレス。それも精神的なもの。
追いつめられた状態では、自分の力は十分に発揮できない。それどころか、意図しないことを次々と引き起こしてしまう。それがますます自分の首を絞めてしまい、さらなる泥沼にはまる。この悪循環を繰り返しているうちに、自分でどうにかできる範囲を超えてしまった。
研究室と物理的・精神的な距離を取ることで、今回はなんとか持ち直すことができました。でも次はどうでしょう。もし、次こんな状態になったとしたら・・・恐らくその時には僕の席はラボにはないでしょう。崖っぷちに立たされていることは十分理解しています。
その中でどう振る舞うべきか。1週間不眠不休で実験することを研究する姿勢として当たり前のように求められ、人格否定の罵声の中でどう過ごすのか。
今、僕が考えられる答えとしてはふたつ。かなり極端ではあるけれども、今の僕にはそれ以外に思いつかないのです。
ひとつは、全てを放り投げる覚悟で実験を続けること。それがなければ自分の限界を超えられないだろうし、学位も夢のまた夢なのかもしれない。いくら否定されて罵倒されても堪え凌ぎ、一歩でも研究を前に進めようという気持ちを持つことが解決策なのかもしれません。ただ、自分がどこまで堪えられるか、スルーできるか、という問題に直面しています。こればっかりは今後どうなるか分からない。
心の問題に対して無理解で、体力は無尽蔵にあるものだという相手に立ち向かうには、心の問題は自己解決するしかない。心が折れてしまうというのは誰にでも、いつでも起こり得る問題であるが、相手が無理解でいる以上はそれに対する対応は望めない。今回のように一時的な逃避でもいいから自分で解決するしかないのでしょう。
少なくとも、相手が「お前は向いてないからやめろ」と言ったところで、僕がそれを決断しなければ学生としてはいられるはず。
もうひとつは、全てを諦めてラボを去ること。
でも、去った後のことは何も考えていないのです。どこに就職するのかも、何をするのかも、どういう風に生きていくのかも、です。
生きていれば、必ず何かにはなれるでしょう。しかし、それがなりたい自分であるのかは別なのです。いい加減、夢を見ることはやめて無能な自分という現実と向き合い、答えを出すべきなのかもしれません。
矛盾するようなそうでないような、複雑な思いをグルグルとめぐらせながら北海道の原野を眺めていると、結局は「自分が今、どうしたいのか」というところに帰着する。僕は今どうしたいのか。
「反応を仕込みたい」、「カラムをかけたい」、「標的化合物を片っ端から合成したい」、「片っ端から測定にかけてその性質を並べて比べてみたい」、「そこから何か面白いことが見えてくるはずだからそれをまとめて論文にしたい」、「自分が研究をしていたという証が欲しい」、「ただ単純にやってみたい、その先を見てみたい、自分で新しいものを生み出してみたい、見つけてみたい」、「そしてそれで学位が欲しい」、「これで飯を食っていきたい」そんな欲求が自分の中にあります。
ならば答えは1つでしょう。
前へ進む、突き進むしかない。実験をする、それが答えなのだと。
例え「ラボに来ない後輩をどうにかしろ」とか「1週間寝ないで実験するのが普通だ」とか言われようが、それを理不尽だとか無理解だとか感じようが、それはもうどうでもいいことなのだ。突き進むしかない。
今一度、僕は自分に問うてみました。もうこれで結構でしょう。
まずは年末まで、突き進んでみようと思います。
そして、また飛行機に乗って帰ってこよう。
クタクタになって、機窓から見える北海道にまた泣けばいいのです。
そして、何も考えずに楽しく過ごせばいい。
追いつめられると何も考えられなくなるけれども、こうして、距離を置けたことがとても良かったと思う。
季節外れの北帰行を勧めてくれた助教先生や、急用があったとはいえ、僕の急な帰省を温かく受け入れてくれた両親に今一度感謝したい。
もうそろそろ帰らなければいけません。楽しい時間も終わりです。
帰ったら思いっきり実験をしたい、と思えているので、本当に良かったと思います。
すっきりした。
*1:B4が来なくなったのを僕のせいにされた件
季節外れの北帰行~帰省4日目~
今日は廃線跡を見てきました。
実は、鉄道に興味を持ったのはつい最近。
小さい頃から乗り物は好きだったけど、北海道という土地柄や親戚に農家が多いこともあってか、「はたらくくるま」が好きでした*1。
ですが、北海道を離れて北陸で生活するようになってからというものの、鉄道という交通手段が一気に身近なものになりました。
かつて、この十勝管内にも南北を貫く鉄路がありましたが、僕が生まれる前に廃線になってしまったものばかりです*2。
士幌線、池北線、広尾線.....
士幌線は全く記憶にありませんし、池北線は「ふるさと銀河線」という名前で細々と続けられていたことしか知りません。広尾線に至っては、愛国駅と幸福駅、広尾駅の駅舎が残っていたかなぁ、くらいの印象なのです。
「ドライブ+廃線跡見学+写真を撮る」という新しい休日の過ごし
ドライブは大好きです。それこそ、暇さえあれば1日中街をグルグルしていられます*3。
ならば、ドライブがてらに廃線巡りをしよう。せっかくだから写真も撮ろう。
そんなこんなで、今回は士幌線の廃線跡でも有名なタウシュベツ橋梁を見に行くことにしました*4。
タウシュベツ橋梁を眺めるためには「タウシュベツ橋梁展望台」に行く必要があります。この展望台は糠平湖に沿って走る国道273号線沿いにあります。若干ではありますが、駐車スペースもあります。
入口はこんな感じ。鬱蒼とした林に遊歩道があります。
ここでいう熊とはヒグマのことです。登別にいる連中ならまだしも、フリーのヒグマさんにはちょっと遭いたくありませんね*5。
この道をノコノコと行くと、左右に拓けたところに出ます。かつて線路が敷かれていたところは今はこうして遊歩道として整備されています。
国道駐車場というのは最初に説明した国道沿いの入り口。展望広場からタウシュベツ橋梁と糠平湖が一望できる。
そして、更に奥へと進んでいくと、展望広場からタウシュベツ橋梁が見えます。
だいぶ水没していますが、これは糠平湖の水位の変動によるもので、あとひと月もすると完全に水没してしまいます。次に姿を見せるのは1月ごろということです。
もっと近くで見て来ればいいじゃないの。
そう言えば、近くに林道があったなぁ、と思い出して、3.5 kmほど先の林道入り口まで行ってみました。
(↓q↓)オオオオオオオオオオオオオオオオオ......... ヒグマ・・・・
封鎖されていました。4 kmの林道を歩けるような恰好をしていなかったので、今回は断念しよう、ということで引き返してきました*6。
以上、旧士幌線、タウシュベツ橋梁を巡ってみました。今度はきちんとした装備を持ってこよう・・・うん。
季節外れの北帰行~帰省3日目~
よく眠れています。
1日12時間くらい寝ています。
日頃の疲れはもう完全に吹き飛んでいますが、むしろ寝すぎて身体がだるくなるくらいです。
寝てばかりではもったいない。
せっかく帰ってきたのに寝てばかりではもったいないということで、色々とやってみました。
- 筋子をばらしていくらの漬けを作る。
これこれ。生の筋子が出回ってきたので、漬けにしました。
明日の朝ごはんになります。 - 写真を撮る。
せっかく時間があるのだからふらふらして写真を撮ろうということで夕暮れ時にドライブに行ってきました。
これは、「三方六」で有名な柳月のスイートピアガーデンです。ちょっと寄っただけですが・・・。
北海道らしい風景も撮ろう、ということで、ちょっと撮ってみました。
僕にとっては見慣れたはずなのに、こうして帰ってきて改めて見てみると、開放感があって「北海道に帰ってきたぞー」という感じになりますね。
明日は、朝から旧士幌線の廃線跡を巡ってこようと思います。
季節外れの北帰行~帰省1,2日目~
諸般事情で帰省しています。
色々とありまして、急用と休養を兼ねて、帰省しています。
急用の方は既に終わりまして、大事に至らずホッとしています。
一方で、休養の方は1週間ほど取らせて頂くことになってます*1。ゆっくり休めば、きっと気力も回復すると思います。
まずは、美味しいもの。
北海道に帰ったのだから、まずは美味しいものを食べなければいけません。
そこで、平和園でジンギスカン定食を食べてきました。
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新千歳空港で両親と合流し、そのまま車で帰ってきたので、帰り道の芽室 大成店に寄りました。ここは釣堀があるんですよ*2。
ジンギスカン定食には、ジンギスカン1人前と、ごはん*3、味噌汁*4、フルーツ*5、漬物がついてお値段500円です*6。
左からジンギスカン定食についてくるジンギスカン3人前*7、牛ホルモン1人前、特上ジンギスカン2人前、です。
特上ジンギスカンと普通のジンギスカンの違いなのですが、特上の方が脂が少なくあっさりしている感じです*8。とても食べやすいです。
これだけ食べても確か一人当たり1000円くらいだったはず。お腹いっぱいです。
ジンギスカンつながりで、このキャラ。
どうしても欲しかった「ジンギスカンのジンくん」のグッズを手に入れました。
こちらは、今回手に入れたぬいぐるみ(中)とiPhoneケース。「かってにちょさないでね」と北海道弁なのがいいですね。
ジンくんの帽子はジンギスカン鍋なのです。野菜ばかりですが、肝心の肉は・・・*9。
北海道と言えば、大自然。
実家最寄の十勝川です。
あんまり北海道らしい感じもしませんが、僕にとっては生まれた時からずっと見てきた風景なので、この河を見る度に「帰ってきたなぁ」としみじみとします。
もうしばらく、休養して休み明けにはいつも通り実験できるようにしたいですね。
いつも持ち歩いている本
「趣味は化学です」というくらいに無趣味
かつてはトロンボーンを吹いたり、コンサートに行きまくったり、小説を読んだり、いろんな音楽を聴きまくっていたのですが、研究室に入ってからはそれを全て放り投げて研究をしない大成しないと言われ、手放してしまった。それがいかんことだと気付いたのが修士号を取って、D進してから。とりあえず音楽だけでも、とCDを買って聴いてはいるけど、以前のように素直に耳に入ってこないのは自分に心の余裕がないせいなのかもしれない。
高専時代にはなかった趣味としてはドライブや料理があるけど、それもいつも、というわけにはいかない。
「本を読む」ということならば、隙間の時間を使うこともできるし、知識も色々と手に入るだろう、ということで再開した。いつも鞄には本を入れて行こうと思った。
でも、いざ持ち歩こうと思って鞄に入れた本がこれだった。
- 作者: 日本薬学会
- 出版社/メーカー: 東京化学同人
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
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「お前はどこまで化学が好きなんだ」と自分に突っ込みたくなるようなチョイス。我ながら勉強熱心である。持ち歩きやすいサイズだし、中身も簡潔にまとまっているので、ちょっとした時間にコツコツ読めてしまう。それがこの本の良いところである。
何度も読んでいるので、どこのページにどんなことが書いてあったかもだいたい覚えている。
今度は鞄の中身でもネタにしてみようかな。